会長声明2013.05.08
死刑執行に関する会長声明
広島弁護士会
会長 小野裕伸
本年4月26日、東京拘置所において、2名に対する死刑の執行が行われた。今回の執行は、本年2月21日に引き続くものであるが、当会においても、国民的な議論が尽くされるまで、死刑執行を停止すべき旨の声明を公表していたところ、短期間のうちに再び執行されたことは、極めて遺憾な事態であり、強く抗議する。
当会もその構成団体となっている日本弁護士連合会は、本年2月12日、谷垣法務大臣に対し、「死刑制度の廃止について全社会的議論を開始し、死刑の執行を停止するとともに、死刑えん罪事件を未然に防ぐ措置を緊急に講じることを求める要請書」を提出した。その直後から、この要請を無視し、2か月あまりの間に連続して行われた執行は、当会としても到底容認することができない。
死刑の廃止は国際的な趨勢であり、昨年12月20日には、国連総会において、全ての死刑存続国に対し、死刑廃止を視野に執行を停止するよう求める決議が、過去最多の111か国の賛成による賛成多数で採択された。こうした状況において、死刑制度を存置し、かつ死刑の執行を繰り返す日本の姿勢は際立っており、日本政府は、国連関係機関からも繰り返し、死刑の執行を停止し、死刑制度の廃止に向けた措置をとるよう勧告を受けてきている。
当会は、死刑をめぐる情報が的確に開示された上、死刑の存廃についての国民的な議論が尽くされるまで、一定期間、死刑の執行を停止するよう要請してきているところ、前述の国連総会決議が採択されてきたことを受け、日本政府が速やかに死刑の執行を一時停止し、死刑制度の廃止について全社会的議論を直ちに開始することを求めるものである。
以上
広島弁護士会
会長 小野裕伸
本年4月26日、東京拘置所において、2名に対する死刑の執行が行われた。今回の執行は、本年2月21日に引き続くものであるが、当会においても、国民的な議論が尽くされるまで、死刑執行を停止すべき旨の声明を公表していたところ、短期間のうちに再び執行されたことは、極めて遺憾な事態であり、強く抗議する。
当会もその構成団体となっている日本弁護士連合会は、本年2月12日、谷垣法務大臣に対し、「死刑制度の廃止について全社会的議論を開始し、死刑の執行を停止するとともに、死刑えん罪事件を未然に防ぐ措置を緊急に講じることを求める要請書」を提出した。その直後から、この要請を無視し、2か月あまりの間に連続して行われた執行は、当会としても到底容認することができない。
死刑の廃止は国際的な趨勢であり、昨年12月20日には、国連総会において、全ての死刑存続国に対し、死刑廃止を視野に執行を停止するよう求める決議が、過去最多の111か国の賛成による賛成多数で採択された。こうした状況において、死刑制度を存置し、かつ死刑の執行を繰り返す日本の姿勢は際立っており、日本政府は、国連関係機関からも繰り返し、死刑の執行を停止し、死刑制度の廃止に向けた措置をとるよう勧告を受けてきている。
当会は、死刑をめぐる情報が的確に開示された上、死刑の存廃についての国民的な議論が尽くされるまで、一定期間、死刑の執行を停止するよう要請してきているところ、前述の国連総会決議が採択されてきたことを受け、日本政府が速やかに死刑の執行を一時停止し、死刑制度の廃止について全社会的議論を直ちに開始することを求めるものである。
以上